障害年金が支給停止となるケース

文責:所長 弁護士・社会保険労務士 湯沢和紘

最終更新日:2024年09月13日

1 障害年金が支給停止となる2つのケース

 障害年金が支給停止となるケースとしては、以下の2つが考えられます。

①更新の際に障害の程度が軽くなったと判断され、等級に該当しないと判断されたケース。

②初診日が20歳前にある場合で、所得制限に該当するケース。

2 更新で障害の程度が軽くなったと判断された場合

 障害年金には永久認定と有期認定があり、有期認定の場合には、一定の期間毎に更新の手続きをする必要があります。

 具体的には、障害状態確認届という診断書を作成してもらい、これを日本年金機構に提出することになります。

 この際に、障害の程度が軽くなり、障害年金の等級の程度に該当しないと判断された場合には障害年金が支給停止となります。

 実際に障害の程度が軽くなったのであれば、それに応じて障害年金の支給が停止されるのはやむを得ない部分もありますが、実際には、障害の重さは変わらないのに診断書の書き方等によって障害の程度が軽くなったと誤解され、障害年金の支給が停止されることもあり得ます。

 そのため、病院や診断書を作成する医師が変わった場合や、精神障害や内科系の疾患で認定時には働いていなかったけれども、更新時には就労しているといった場合には注意が必要です。

3 初診日が20歳前にあり、所得制限に該当した場合

 また、障害年金は、原則、収入の多寡によって、支給額が変わるということはありません。

 しかし、初診日において20歳前だった人の障害基礎年金については、年金制度に加入せず、年金保険料を支払わなくても給付を受けられることから、一定の所得がある場合には障害年金の支給が停止されます。

 具体的には、単身者の場合、前年の所得額が472万1000円を超える場合には、障害基礎年金の全額が支給停止となり、前年の所得額が370万4000円を超える場合には障害基礎年金の2分の1の額が支給停止となります。

 なお、制限の基準となる所得の金額については、扶養親族1人につき所得制限額が38万円(老人控除対象配偶者または老人扶養親族の場合には1人につき48万円、特定扶養親族または控除対象扶養親族(19歳未満の者に限る)であるときは1人につき63万円)が加算されます。

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