障害年金の種類

文責:所長 弁護士・社会保険労務士 湯沢和紘

最終更新日:2024年05月16日

1 障害年金の種類

 障害年金には、障害基礎年金と障害厚生年金の2種類があります。

 2つを分けるのは申請傷病に関して初めて医療機関を受診した日である初診日で、初診日に国民年金に加入している場合には障害基礎年金、厚生年金に加入している場合には障害厚生年金となります。

 日本年金機構のサイトも合わせてご確認いただくとよいかと思います。

 上記の区分とは別に、公務員等、初診日時点で共済年金に加入されていた方の場合には、障害共済年金として申請することになります。共済組合が窓口となる等の違いがありますが、基本的に日本年金機構での審査に準ずるものとなっています。

2 障害年金の等級

 障害基礎年金については、1級か2級しかありません。

 これに対して、障害厚生年金では、そのほかに3級と、一時金となる障害手当金があります。

 1級、2級については、障害基礎年金部分の保障のほかに、報酬比例部分としての障害厚生年金部分の保障を受けることができます。

 このあたりは、原則65歳から受給開始となる老齢年金における国民年金、厚生年金の2階建ての構造と類似する部分といえます。

 障害共済年金については、別途職域加算というものがあります。

 平成27年10月1日に厚生年金と一元化されたこと等により、障害認定日時点によって加算の内容等も変わってきます。

3 受給の要件

 上記のとおり、障害年金については種類がありますが、受給のための要件については基本的に同一となっています。

 1つ目の要件は初診日が原則として特定されていることです。

 上記1のとおり、初診日に加入している年金の種類によって申請する障害年金の種類がわかるという制度上、原則として初診日が特定されている必要があります。

 2つ目は保険料納付の要件です。

 初診日が20歳前で保険料納付義務がない場合を除き、一定の保険料納付の要件を満たしていないと障害年金の受給ができないことになっています。

 上記2つの要件を満たしたうえで、障害年金の認定基準に該当する障害の状態にあると認められると、障害年金の受給が認められることになります。

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