障害年金の悪性リンパ腫に関するQ&A
障害年金の悪性リンパ腫に関するQ&A
Q悪性リンパ腫で障害年金は受給できますか?
A
悪性リンパ腫も障害年金の対象になります。
悪性リンパ腫というのは、血液についてのがん1つとなります。
障害年金の認定基準には、血液・造血器疾患による障害、という項目があり、「血液・造血器・その他の障害用の診断書」という申請のための所定の書式も用意されています。
障害年金認定基準の認定要領によると、悪性リンパ腫は、白血球系・造血器腫瘍疾患という区分に属するものとされています。
Q悪性リンパ腫の認定基準とは?
A
⑴ 血液・造血器疾患による障害については、大きく3つの基準をもとに審査されることになっています。
⑵ 1つ目は一般状態区分と呼ばれるもので、現在の状態についての区分と言ってよいかと思います。
アからオまでの5段階となっており、もっとも軽いアは無症状、もっとも重いオでは「活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの」とされています。
そのほかの程度について、基本的には労働制限の程度、身の回りの日常生活についての制限の程度、周囲の介助の必要性の程度等によって分けられています。
⑶ 2つ目は臨床所見で、白血球系・造血器腫瘍疾患発熱や関節痛、貧血などの症状の程度、輸血の必要性の程度、治療の必要性の程度などから、3つの区分に分けられています。
⑷ 3つ目は検査所見で、数値による区分です。
抹消血液中のヘモグロビン濃度、血小板数、正常好中球数、正常リンパ球数の数値に従い、4つの区分に分けられています。
⑸ 等級認定にあたっては、上記3つの区分を踏まえ、最終的な認定等級が決定されることになります。
Q悪性リンパ腫は障害認定が難しいのでしょうか?
A
検査数値等である程度見通しが立てやすいように思われますが、血液検査の結果等は性質上変動しやすいものであるため、適切な数値の認定判断自体が難しいものとされています。
さらに、複数の症状に関して基準が定められていますが、各症状ごとの差、個人個人の体質によっても検査結果の出やすさ、出にくさ等もあることから、数値だけで測るのが難しい障害といえると思います。
これは認定基準にも記載されていることですが、そういった認定の難しさから、認定基準にかかわらず、他の検査結果や細胞所見、合併症、治療経過等も含めて総合的に判断するものとされています。
上記のとおり、悪性リンパ腫の審査は比較的難しいものといえますし、数値だけを見て安易に見通しが立てられるものではないといえます。
悪性リンパ腫について障害年金申請をご検討中の方は、社労士などの専門家に相談されることをおすすめします。